こんにちは、Nateです。
前回の記事で、何となく銀行名や同じChequing口座でも複数あるっていうのが何となくお分かりいただけたかと思います。
それではそのことを踏まえて、その2「クレジットカードと銀行口座」についてお伝えします。
※本記事は、カナダ生活に必要なお金について5つの記事に分けてお伝えしています。
・その1:銀行と普段使う口座の種類
・その2:クレジットカード(システム・支払)と銀行口座
・その3:TFSAとRRSPについて解説(この記事)
・その4:定期預金と投資信託など(GICとmutual fund)と口座
・その5:PR保持者や目指している方(長期滞在者向け)へのまとめ記事(クレジットカードの特典検討など)
今回の記事はカナダで銀行口座を開設しようとしている方にも・役に立つ記事なので、
ワーキングホリデー等でカナダに来たばかりの方も読んでみてくださいね。
記事の最後にどの銀行がいいのかポイントも書いています。
※金融の専門家ではないので、あくまでイメージとしてお読みいただければ幸いです。
TFSAとRRSP
よくカナダにいるとこの「TFSAとRRSP(RSP)」を聞く機会があると思います。
まずTFSAとは「tax-free savings account」、
SSRPとは「Registered Retirement Savings Plan」
のことです。
2つとも投資口座の名前です!
ここがポイント。
つまり、銀行でこれらの口座を開いた場合、WEBサイト上ではどのように表記されるかといいますと、
ーーーーーーーー表示イメージ例 PCサイトの場合ーーーーーーーーーーーーーー
Banking $△△
Credit $〇〇
Investing $**
total $◇◇
BANKING
TD ALL-INCLUDIVE BANKING PLAN $〇△
TD EVERY DAY SAVING ACCOUNT $△〇
Total $△△
CREDIT
TD VISA CARD $〇〇
Total $〇〇
INVESTING
TFSA Saving $**
Total $**
ーーーーーーーー表示イメージ例 アプリの場合ーーーーーーーーーーーーーー
BANKING
TD ALL-INCLUDIVE BANKING PLAN $〇△
TD EVERY DAY SAVING ACCOUNT $△〇
Total $△△
CREDIT
TD VISA CARD $〇〇
Total $〇〇
INVESTING
TFSA Saving $**
Total $**
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
上記のように新しい項目ができます!
それではこれらがまず、
お金を入れる口座の一つだというのがわかった時点で解説していきます。
TFSAとRRSPってなに?
まずは「TFSA」からお伝えします。
TFSAは簡単に言うと「非課税」の口座です。
通常、カナダでも投資や定期預金で得る利益に対しては税金が発生します。
※税金ということはタックスリターンの申告対象です。
しかし、TFSA口座内にお金を入れて、この口座内で投資や定期預金をして
利益が出た場合は非課税で、申告する必要がないんです。
※万が一違反をした場合は申告が必要になります。
この口座は年間に運用できる金額=入金金額が決まっており、
過去の分まで足すことができます。(過去使用していない分は繰り越し)
個人でいくらまでTFSA口座に入れていいかは決まっているため、
この口座の許可額以上を入金してしますと違反になるというわけです。
それに対して「RRSP」は、
老後の預金口座です。
この口座も年間入金額が決まっています。
一番のメリットは「この口座に入れたお金はその年の収入にカウントされない」
という点です。
こちらも個人で入金できる金額が決まっています。
ではまずはこの「その年の収入にカウントされない=税金の免除」
という点についてまとめてみたいと思います。
TFSAとRRSPの免税について
例として、まず年収が$40,000だったとします。
州の税金が$45,654以下は5.06%
国の税金が$53359以下は15%
※2023年・BC州
ネットにある税金(タックスリターン)計算サイトで計算します。
TFSAに$4000入れた場合
Tax合計が$7268
※年金等の控除を含め
手取りが$32,732となると表示されます。
TFSAではなくRRSPに$4000入れたとします。
その場合はTax合計が$6,465
※年金等の控除を含め
手取りが$33,535と表示されます。
差額は$800
先ほどもお伝えしたように、
RRSPは「入れたお金はその年の収入にカウントされない」ため
その年の税金が安くなるんです。
つまり、その年の手取り考えるとお得になるんです。
この仕組みは、税金を多く払う人なら歓迎すべきことなんです。
ちょっと年収例を変えてみますね。
同じく計算サイトを使用し、控除をすべて含めた金額で例をお伝えします。
$50,000収入の場合
TFSAに$4000入金した結果
Tax $6589
$39,971
RRSPに$4000入金した結果
Tax $5,681
$40879
差額:$908
$55,000収入の場合
TFSAに$4000入金した結果
Tax $7,893
$43,303
RRSPに$4000入金した結果
Tax $6,765
$44,431
差額:$1128
同じ$4000でもこの数字だけを見るとRRSPに入れた方がお得に思いますよね。
ただ、実は自分はRRSPは使っておらず、TFSAだけ使っています。
実はここにはもう2つほど大きなからくりがあるんです。
TFSAとRRSPどっちがいいの?
まず、その年の税金・手元のお金を見るとRRSPのほうがいいことがわかりました。
では、その口座に入れた後はどうでしょうか。
TFSAの場合、その口座に入れたあとに得た利益は非課税です。
つまり、$4,000入金し5%利益=$200があったとします。
この$200はそのままもらえます、税金の申請もいらないです!
申告がいらないっていいですよね。
ではRRSPの場合はどうでしょうか。
RRSP口座の中にいる間は税金がかかりません。
ですので、同じ条件ですと$200利益がありました。
ただし、この口座から取り出すときに税金が発生します!
そうなんです、RRSPはその時は税金がかからないのですが取り出すときに税金が発生するんです。
なぜかといいますと、あくまで老後用の貯蓄口座なので、
老後に収入がなくなっているまたは減っている=税率の低い収入となっているはす。
だったらその時に低い税率で払ってねっていう口座なんです。
そう、恩恵を一番受けることができるのは、「今高い税率で税金を払っている人」なんです。
なので実は先ほどの例で出した$40,000の年収の方は、
この時点で税率は一番低いので別にRRSPに入れる必要は結果的に特にないんです。
※現在の手取りを上げるという意味では意味があり、
もちろん、今後低い税率自体が変わる可能性もありますが・・・。
そしてもう一つ大きな落とし穴があります。
これはこの記事を読んでいる人が特に大きく関係があると思います。
そう、よくうわさに聞くRRSPのペナルティ・・・。
RRSPのペナルティ
この表現はあっているかわかりませんが、ここではペナルティとします。
TFSAはいつでもChequing口座に移動ができます。
※移動した分はその年はTFSA口座に戻せません。
そして、この口座間の送金に対してペナルティ等はないんです。
そう、RRSPはあるんですよ。
もちろんRRSPも口座間の送金はいつでもできます。
ただし、老後になっていないので追加の税金が発生するんです。
この税金(withholding tax)をここではペナルティとしています。
では、いつまでまでばこの追加の税金はいらないのかといいますと
71歳です!!!
はい、71歳になるとき・・・
カナダにいますか?
日本に完全帰国となる場合は、居住者ではないのでRRSPは閉じるはずです。
そうすると今まで貯めたお金を引き出さないといけません。
その時にまず引き出した分に対してペナルティの課税。
さらに引き出した分その年の追加収入=税率が上がる可能性がある。
ちなみに引き出す金額にもよりますが、
このペナルティは5000ドルまでで10%、そして最大で30%なんです。
※なぜかケベックはこのレートの半分の5%~15%
カナダも収入が高いと税率は上がりますので、
少しでも71歳までの間に閉じないといけない可能性があれば
正直RRSPはお勧めできないんです。
むしろTFSA運用でこの口座に対する税金関連はなしにしておいた方がシンプルかと。
いつでも引き出せてペナルティもないですし。
※可能性として、家族の方がカナダの市民権を持っており、
日本に行った場合でもRRSPを閉じなくていいという場合は
spousal RRSPなどが使えるかもしれません。
対象の方は一度調べてみてもいいかと思います。
ただし、Joint系の口座はかなりリスクもあるので・・・。
ちなみに、TFSAとRRSPともにいくらまで自分自身が入金可能かを確認したい場合は、
CRAの個人ページに明記されていますのでそちらで確認できますよ!
では次の記事にてTFSA・RRSPの運用方法について
お伝えしたいと思います。
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【カナダとお金 その2】クレジットカード(システム・支払)と銀行口座
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【カナダとお金 その4】定期預金と投資信託(GICとFutual fund)の運用と口座
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